強くへこみ弱くふくらむ

理人

2016年08月30日 23:53





夏休みも最後の一日、
湿度もあまり高くなく、夏の終わりを肌に感じる一日の終わりでした。


月イチ更新になりかけていますが、
どうにか日々を過ごしております。


七月は私事で様々ありましてすっかり消耗していたのですが、
八月は仕事で色々ありまして、さらに磨り減っていたという情けない現状です。






どんなに日々一生懸命過ごしていても、
少しずつ少しずつ降り積もるものがあり、
それは時にうれしく実り、
そして時に時限爆弾のようにこの身におそいかかる。

相手が人であるならば、
たった一瞬の出来事でそれまでの信用も何もかも消え去り、
ただ一言も届かず罵声が降り注ぎ、
ひとつの意思すらも通らず決めつけられる。


そうしてぺしゃんこになって。


全て投げ出してしまおうかと思えば、

ここに至るまでの全てを、

なに一つ理解を得ようとしない存在に台無しにされてしまうのがあまりに馬鹿らしく、

悔しく、
虚しく、
とても見過ごせず、


毎日、
全速力の前進と後退の狭間で息切れて、
深呼吸を忘れている。




そして思い出す。
思い出すために逢いにいく。



私が愛する、それはなんだったのか。



いつだって、

このうつくしさのなかに心を投げていた。



だから、ここに在ることを。



私の、ちっぽけな理由。
それを今一度、
静かに、ゆっくりと見つめながら。







この写真を撮りながら。

きっとわたしは最低限の呼吸しかせず、
肩をこわばらせ、
無意識に緊張しながら、
刻々と沈む光にしがみつくようにシャッターをきっていたことでしょう。

太陽が水平線に沈み、
ようやく息を吐く。

惜しむ気持ちを持ちながら、
確かな安堵も感じ、
カメラを下ろして空を見る。


一呼吸こぼれる。

溜息ではない、
ただの、一呼吸。


息を潜め詰まらせがんじがらめになっていた日々でようやく吐いた、

ただの一息。







このうつくしさに心をあずけている。



ようやく吐き出した一呼吸、

そのままゆるやかに潮風を吸い込み、


頷くように時間をかけて肺から押し出し、深呼吸としてみる。






ぺしゃんこになっても、

まだふくらむ力がこの身に残っている。



がんばろー。






licht





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